アイソレ

【第21話】何かを習得する時に必ず立ちはだかる壁…「一度下手になる期間」

何かを新しく習得しようとすると、必ず

「下手になる期間」

を過ごすことになる。

なぜかというと、

何かを習得する時は、

・それまでできていたことと

・新しいことを

MIXする必要が出てくるため

そのMIXの過程で感じる「ぎこちなさ」のせいで、

「いや…これまで練習してきた踊りまで下手になってるじゃん…」

と落胆してしまうことも多い。

新しいことを身につけて上手くなるためには、

「下手になる期間」を乗り切る忍耐力が絶対に必要なので、

この記事では、期間中に訪れる2つの挫折ポイント、

①動きの習得時の挫折ポイントと

②実際踊ってみた時の挫折ポイント

を順番にご紹介。

あらかじめ、

「2回挫折ポイントが来るらしい」

とわかっておくことで、

「え…なんで練習してるのに下手になるの…」といって諦めずに

「きたきた、これのことね」

とそのまま淡々と練習できるように準備しておこう。

第一挫折ポイント「身体の動かし方の習得」

まず、一つ目の挫折ポイントが訪れるのが

「身体の動かし方を習得」する時。

「新しく習得しようとしていること」

「それまでに既に出来ていた動き」

混ぜ込もうとしているので、

今までは自然に踊れていたはずなのに、

・急に軌道がわからなくなったり

・これまで無意識にできていたムーブで力の入れ方がわからなくなったり

などといった

「なんかしっくりこない…」

ということがたくさん起きるようになる。

なので、

「今まではできていた」

という感覚は一度捨てて、

「完全に新しいことを1から学ぼうとしているんだ」

という気持ちで、

・少しずつ

・ゆっくり動かして

・何度も動画で確認しながら

焦らずに練習する!

そうすると、

段々と新しい意識を取り入れた形でスムーズに動けるようになってくる。

「前より下手になるじゃん、やめよ、、」ではなく、

粘り強く練習するのが大事。

無理せずに、正確に動けるスピード、大きさ、からじっくりとできる範囲を広げていけば、必ずできるようになる!

しかし…

そうやってせっかく「身体の動かし方」を習得できたとしても、

今度は実際の踊りの中での「タイミング」「個々の音に合わせた表現」の感覚も身につける必要が出てくる。

第二挫折ポイント「踊りで使う時の適切なタイミングや表現の習得」

首や胸のアイソレを一生懸命練習して、

踊りの中でシルエットに奥行きを出そうとしても、

それを適切なタイミングで使わないと

逆に見映えが悪くなる

例えば、具体的な場面で、

・後ろ重心の時に首を引く

・低い体勢に入る瞬間だけ胸を内側にしまい込む

・上を見上げる時に胸を思い切り斜め上に出す

など「アイソレ」を使った工夫のあるシルエット表現をしたいときは、

丁度いいタイミングで「だけ」

そのアイソレを使い、

そのタイミングの後は

また自然にフラットなポジションに戻さないと

効果的に「奥行き感」を見せるのは難しい。

(タイミングがずれるとただの変な体勢の人になる)

なので、

そのタイミングを無意識でも自然に使えるよう

身体に染み込ませるまでは

やはりここでも下手な期間を過ごす事になる。

さらに、

曲の中では様々な音があるので

アプローチしたい音に対して、

・優しく押す

・鋭く切る

・思い切り叩く

・身体の中に入れる

・ふんわり撫でる

・寄りかかる

・浮かんで漂う

・踏み潰す

・サッカーの様に蹴る

・バスケの様に弾ませる

・指先でつまむ

・ドアの様に開ける

・投げる

・ジャンプして着地

など、何でもいいので、自由に遊んで、

(タイミングにプラスして)

表現のバリエーションを鍛える必要がある。

練習の進め方」は挫折ポイント①の時と同じで、

少しずつ、ゆっくり、何度も動画で確認しながら、

遅い曲から

その中で流れる色々な音を

落ち着いて聴きながら練習するのがオススメ。

速い曲だとなんとなく「できてる風」に見えることもあるが、

細かな部分の粗さを見つけづらいので、しっかり修正できない

まとめ:下手期間を耐え切ると、レベルアップが訪れる

せっかく上手くなろうとして新しいことを練習しているのに、

今まで出来ていたことまで下手になったと感じると、

初めはやる気が無くなってしまう。

でも、そこは

「高くジャンプする前のしゃがんでいる期間なんだ」

と自分に言い聞かせて、

・少しずつ

・ゆっくり動かして

・何度も動画で確認しながら

完全習得できるまで、

諦めずに少しずつ継続するのが大事。

それを乗り越えると、

出来ていたこと新しく習得したこと

自然に繋がってきて、一気に洗練された印象になる。

無駄な力みが無いのに、踊りの中でピンポイントに工夫(普通の人が入れられない角度のアイソレ、奥行きあるシルエット、繊細な音取り、等)が入れられるようになる

そのラインに到達できるまで、とにかく継続。

第21話 ー完ー

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