音楽を聴きながら心地よく踊る事は大事。
しかし、気持ちよく踊る事だけを普段から意識しすぎていると、
いざ曲の盛り上がりに合わせてアクセントをつけようとしても、
その時だけ都合よくキレを出すことはできない。
(それどころか、いつも60%くらいで流して踊る癖がついてしまって、それがそのまま実力として定着してしまうこともある)
今回は、
キレを出すために必要な
「具体的な練習方法」と「その順番」
をご紹介。
その前にまず、「キレ」を出すために必要な意識とは?意外と足りない「120%全力で踊る練習」
リラックスしながらも必要な部分でしっかりキレを出せるようにするには、
「一瞬で筋肉を使う」練習
が絶対に必要。
リラックス状態から瞬間的にキレを出すためには
普段からそれ以上の速さ・パワーを出せるよう
練習しておく必要がある。
「キレ」を必要な部分でさらりと出すための練習方法は以下の三段階。
①正しいフォーム
②120%全力
③音楽に集中し、表現力を意識
これを繰り返せば音楽と違和感なく、しかもリラックスしながらアクセントをつけられるようになる。
この3つをそれぞれ順番に解説していく。
①正しいフォーム
「キレ」を追求する前にまずは
正しいフォーム
を覚える必要がある。
デタラメな動きでキレを出しても仕方ないので、ここでは
ゆっくり正確に
動くことを意識する。
初めのうちは感覚が掴めないので、
正確に動ける速さでゆっくりと確かめるように動いてみる。
別の事を考えながらでも動けるくらい慣れてきたら、
少しずつスピードを上げていく。
②100%じゃなくて、120%の全力で練習
このステップが正に「キレ」に直結する練習。
正しいフォームで動けるようになったら、
120%全力で動いてみる。
速く、力強く動くことを意識して、迫力を出す。
やってみると、さっきは正確に動けていたのに、全力出力だとうまく動けないことに気付くはず。
なぜなら、そのパワーの出力で踊ることに慣れていないので、
細かなニュアンスを意識できる余裕が
全く無いから。
なので、この120%出力の練習をすることで
・一瞬で筋力を呼び出し、
・思い切り力を入れた状態でも余裕を残し、正確に動かすためのコントロール
を手に入れる事ができるようになる。
③音楽に集中し、表現力を意識
最後にこのステップを練習しなければ、
踊りの中で自然に使えるようにはならない。
なぜなら音楽の中には自分が思っている以上にたくさんの音があり、それを表現しようとすると動きの中で無数の質感を出せるようにならなければならないため。
前の2つのステップで
・正確に動けるようになり
・全力で力を入れてもコントロールできる
ようになっているので、
今度はより色々な音の中で緩急をつける練習をする。
鋭い音や鈍い音が色々な楽器で流れてくると、まだ反復練習が足りていなかった動きに気付かされたりするので、
ステップ①、②に戻って踊りをメンテナンスする。
まとめ
この③ステップを確かめながら行ったり来たりすることで、
ただの「動き」だったものが、
そこに「色々な表現」と「適切なポイントでのキレ」が足されていき、
少しずつ音楽と同じように流れのある
「生きた踊り」
になっていく。
キレを出すには「緩さ」と「激しさ」の両方を上手く使う必要があるので、
単調な動きばかりにならないよう、
時にめちゃくちゃ脱力したり、ゆっくり動いたり、
時にめちゃくちゃパワフルにしたり、2倍速くらいで鋭く動いたり、
両極端の表現をそれぞれ練習しておくことが大事。
そうすることによって、もう一方の表現がより映えるようになる。
第16話 ー完ー
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